2023年5月11日

カナダの保育制度について知ろう！～保育士になるための基礎知識～

カナダの保育制度は、世界的に高い評価を受けています。保育士になるための基礎知識を身につけることは、カナダで保育士として働くための第一歩となります。本記事では、カナダの保育制度について、歴史や制度の概要、保育士資格の取得条件や種類、保育士養成校の特徴や入学方法、保育士の資格試験について、詳しく解説します。

Table of Contents

カナダの保育制度の概要と歴史

カナダの保育制度は、子どもたちの幸せな成長と発達を支援することを目的としています。カナダの保育制度は、国民全体による公的保育の推進、保育士の養成の推進、保育施設の整備・運営の支援などが盛り込まれています。

カナダの保育制度は、欧米諸国と比べて比較的早い時期から整備されてきました。特に、1970年代にはカナダ政府が幼児教育を重要な社会課題と位置づけ、保育制度の整備を推進しました。その結果、カナダは現在、幼児教育・保育の分野で高い評価を受けています。
カナダの保育制度は、以下のような特徴を持っています。

国民全体による公的保育の推進
保育士の養成の推進
保育施設の整備・運営の支援
子どもたちの個性を尊重した教育・保育

カナダでの保育士資格の取得条件と種類

カナダで保育士になるには、保育士資格の取得が必要です。保育士資格の取得には、以下の条件が必要となります。

カナダでの居住権を持っていること
英語力があること
18歳以上であること
保育士養成校での修了証書を持っていること

カナダでの保育士資格には、以下の種類があります。

ECE（Early Childhood Educator）：幼児教育士資格
IT（Infant and Toddler）：乳幼児教育士資格
SAC（School Age Care）：学童保育士資格

ECEは、保育施設で働くために必要な資格です。ITは、0歳から3歳の子どもたちを対象とした資格で、子どもたちの健康と発達を支援するための知識やスキルを身につけます。SACは、4歳以上の子どもたちを対象とした資格で、学童保育施設で働くために必要な資格です。

カナダでの保育士養成校の特徴と入学方法

カナダでの保育士養成校には、公立校と私立校があります。公立校は、政府が補助金を出しているため、費用が安価なのが特徴です。一方、私立校は、充実した設備やカリキュラムが提供されているため、高い費用がかかる傾向があります。

カナダでの保育士養成校の入学方法は、以下の通りです。

カナダ在住者向けの入学試験
日本の大学と提携している養成校を通じての入学
留学エージェントを通じての入学

入学に必要な書類や手続きは、保育士養成校によって異なります。入学前には、入学条件や費用、カリキュラムなどを詳しく確認することが大切です。

カナダでの保育士の資格試験について

カナダでの保育士の資格試験には、プロヴィンシャルエグザミネーションと呼ばれる試験があります。この試験は、各州で異なる内容となっており、合格することで保育士資格を取得することができます。

試験の内容は、保育に関する知識やスキル、人間関係に関する知識やスキルなど、多岐にわたります。また、英語力も必要となります。

試験の合格率は、州によって異なりますが、50％から80％程度とされています。試験の難易度は高いですが、保育士として働くためには必要な資格の一つです。

カナダの保育制度の課題と今後の展望

カナダの保育制度は、世界的に高い評価を受けていますが、以下のような課題があります。

保育士の不足
待機児童問題
保育費用の高さ

これらの課題に対して、カナダ政府は積極的に取り組んでいます。保育士の不足に対しては、保育士養成校の定員拡大や補助金の増額などが行われています。また、待機児童問題に対しては、新たな保育施設の建設や既存施設の拡充が進んでいます。
カナダ政府は、2021年にも新たな幼児教育・保育政策を発表し、保育士の賃金や待遇の改善、保育施設の充実などに取り組むことが明らかになっています。今後も、カナダの保育制度はより良いものになっていくことが期待されます。